部活・サークル退部事情 楽しく無理なく参加しよう
新入生も学生生活に慣れ、サークルや部活動の雰囲気がなんとなく分かってきた人も多いだろう。そんな中、自分にはこの団体の雰囲気が合わないな、と悩んでいる人はいないだろうか。そこで部活やサークルの退部・退会経験がある学生37人(女子27人、男子10人)に、どう対応したか聞いてみた。(かっこ内の丸数字は学年)【学習院女子大・田中美有】
大学には伝統のある大学公認団体・部活から歴史の浅いサークルまで、さまざまな種類の団体が存在している。今回のアンケートでは、やめた経験のある団体で7割を占めたのが、部活よりも規約が緩いサークルだ。残りの2割が部活、1割は学園祭実行委員会のような「その他団体」という結果になった。
お金がない?想像と違う?
続いてやめた団体の活動内容と理由を聞いてみると、「軟式野球サークル。お金がかかりすぎたから」(日本女子(4)女)といった金銭的な理由が多く見受けられた。また、「書道部。自分のやりたい書道と部の方針が合わなかった」(学習院女子(3)女)、「競技ダンス部。想像より練習がきつかった」(上智(2)女)など、活動内容に対するズレを感じた人も。
では、いつごろ退部したのだろうか。大半の人が1年生のうちにやめたと答えた。中でも多かったのが5月のゴールデンウイーク明けから夏休みごろという回答。学生生活を「軌道修正」するタイミングなのだろう。
入ったばかりでもやめることを先輩に伝えるのは勇気がいることだろう。退部経験者はどんな人に相談したのだろうか(複数回答)。一番多かったのがクラスやサークルの友だち。全体の6割を占めた。親に相談したという人は約3割だった。部活の顧問や所属している団体の先輩に相談したという回答もあった。一方で、「誰にも相談しなかった」という人は3割。
記者も2年の時に、書道部を退部した経験がある。部活の顧問や先輩に相談した後退部を申し込んだが、その後にやめる時が精神的に一番大変だった。
どのように退部を実行したかを聞いてみると、「サークルのグループLINEを自分から抜けた」(東京工業(3)男)、「グループLINEに反応しないことにした」(日本(4)女)のような団体の連絡網から抜けるという方法が挙がった。他には「継続の部費を払わなかった」(昭和女子(4)女)という人もいた。
退部の際にトラブルはなかったのか。「先輩から会って話そうという連絡が2回も来た。正直うっとうしかった」(東京外国語(4)男)、「先輩から『やめるのは逃げじゃないか』と言われた。先輩自身の頑張った話を聞かされた」(上智(2)女)といった引き留められた例が寄せられた。先輩も必死のようだが、やめる側からしたら面倒くさいと感じてしまうようだ。逆に「みんなから励ましの言葉をもらって退部できた」(東京外国語(4)女)という円満退部の話も。
部活やサークルをやめた後、どうしたのだろうか。「本命のサークル活動に専念できた」(早稲田(4)男)と、一つのサークルに集中できるようになったという人がいる一方で、新しいサークルに入らず「生活に余裕ができて、予定が立てやすくなった」(青山学院(1)男)と、時間の融通がきくことにうれしさを感じている人もいた。
いま部活やサークルの退部を考えている人は参考にしてみては?
◆部活・サークル
部活は、原則大学公認団体。活動を通じて成果を残すことを目的とする。部室が提供され補助金が出るなど優遇されている。一方で大学公認、非公認のどちらでも活動可能なのがサークル・同好会。目的は各サークルによって異なる。テニスなど同一競技のサークルが複数存在するのが一般的。