早くも12月に入り、1年が終わろうとしている。そんな時ふと、この1年を思い返してみた。私に大きな影響を与えてくれたもの。今年の3月に、学生寮でレジデント・アシスタントになったことだ。通称RAと呼ばれていて、その業務は入寮対応をはじめ、イベントの企画・運営、寮生面談など多岐にわたる。
私は、800人以上が暮らし、そのうち約半数は留学生の国際学生寮に暮らしている。寮生同士の交流を活発にしたいという思いからRAに応募した。思いの外仕事が多く、最初は仕事を覚えるのに必死だった。だが、数カ月もすると業務にも慣れ、細かいところにも目が行き届くようになった。
今年の夏、引率者として北海道での農業研修に参加することになった。初めての引率で、楽しみな半面、不安もあった。研修に参加したのは私を含め4人。人数こそ少ないものの、2週間に及ぶ研修は今回が初めて。当日までの心配をよそに北海道に着く頃にはすっかり寮生と打ち解けていた。
期間中は養蜂や酪農、トマト栽培の体験をした。蜂蜜の採取、牛や羊の世話、トマトの収穫をしながら皆で自然の恵みに感動した。夕食の時間にはその日にあった出来事を語り合い、笑い合った。
研修を通して感じたのは、リーダーだからと背伸びをしなくていい、ということだ。今自分ができる精いっぱいをやれば自然に成長していく。そして、成長には周囲の存在が欠かせないことにも気づくことができた。今後もこの経験を糧に成長していきたい。【早稲田大・杉本汐音】