14日はバレンタインデー。デパートなどで甘い匂いのする催事が見られるようになった。大学生は春休みに突入して休暇中のバレンタインをどのように過ごすのか。現役大学生64人(男子16人、女子48人)に聞いた。
まず今年のバレンタインに何かプレゼントを渡すと答えた人が29人(男子2人、女子27人)。休暇中でも半数近い45%が渡すようだ。渡す理由として約7割の人が「彼氏彼女のために」と答えている。また「渡す」と答えた男子の2人ともが彼女のためにプレゼントをするという。彼女から彼にあげる、という形にとらわれなくなってきているようだ。
バレンタインは告白の機会としても認識されているが「好きな人に渡す」は僅か1人。大学生にとっては付き合っている人同士のイベントの意味合いが強いとわかった。
半数が贈る 今も王道チョコ
プレゼントの内容はチョコレートが8割を占め「バレンタイン=チョコ」という王道が現在も続いている。その他にはプリンをあげる人や「家で手料理を振る舞う」人もいた。チョコではなくても食べ物をプレゼントにする人が多い。
次にプレゼントは市販か手作りか聞いたところ、半数以上が「市販」と答えた。理由として「市販の方が衛生的だから」(東京大3年女)、「まずいって言われたらショックだから」(大妻女子大3年女)があげられた。食べ物という特性上、風邪のはやる季節の影響もあり衛生面や味に気を使うようだ。
一方で「プレゼントをしない」人たちの事情も聞いてみた。「渡す相手がいないから」(法政大3年男)、「お金がないから」(明治大4年男)、「バレンタインに興味がないから」(成蹊大4年女)と、大学生にもなるとわざわざ何かしなくてもいいという意見も目立った。
それでは、高校までバレンタインはどう過ごしていたのか。印象的な思い出を聞いてみた。「女子校だったため毎年150個くらい死ぬ気で作って、友達に配った」(早稲田大3年女)、「担任の男の先生が、自分へのチョコレートはここにいれてくれ、と手提げ袋を教室に用意した。授業が終わる頃にはチョコレートでいっぱいになっていた」(東洋大2年女)。生徒たちのチョコのおすそ分けが欲しいおちゃめな先生もいたようだ。
定番の恋愛にまつわるエピソードでは「好きな男の子にチョコを持っていったが、結局渡せず自分で食べた」(法政大3年女)、「げた箱に手紙入りのチョコが入っていて一瞬は跳び上がるくらい喜んだが、実はげた箱を間違えられていて別の人あてのモノだった」(成城大4年男)など。バレンタインならではの甘くほろ苦い思い出もみられた。
また、バレンタインの憧れシチュエーションも聞いてみた。「イケメンからチョコをもらう」(大妻女子大3年女)や、「自宅の前に自分にチョコを渡すための待機列ができる」(東京国際大4年男)というものから「噴水型の機械でチョコレートフォンデュ大会をしたい」(早稲田大4年女)という回答も。男女間だけに限らない憧れもあった。
チョコを渡すだけのイベントで多くの思い出をつくりあげているバレンタイン。大学生になるとパタッと下火になってしまうのもなんだか寂しい気もする。今年のバレンタインにはどんな思い出がうまれるのだろうか。皆さんにとって幸せなバレンタインになりますように。【法政大・平林花】