今年も残りわずか。以前はこの時期、年賀状書きに追われていた。だが近年はそうでもない。今月上旬、年賀状の購入申し込みのため、年始に届いた年賀状を数えてみると、過去最少の枚数だった。前回送ってもらった人に送ろう、というのが私の基本スタンス。送る作業は楽でいいなと思う半面、なんでこんなに届いた数が少ないんだろう、とも考えた。
小中学生の時は、冬休みが近づくと、同級生たちに「住所書いて」とメモを渡していた。特段仲が良いわけでもない子にも頼んでいたから、知り合いの数だけ書く、と思っていたのだろう。そして目が血走りそうなくらい、一枚一枚、手書きのメッセージやらシールやらで埋めて、年末の追い込み作業を乗り切る。今考えると、自分で自分の首を絞めていたようにも思う。その分、たくさんの人から年賀状が届くのはうれしかったのだが。
ただ高校生になると、送る手間に音を上げ、本当に送りたい人だけに送ろうと思うようになった。この頃から送る枚数は徐々に減り、届く枚数も減少。メールで1行、「あけおめ!」で済ます機会も増えた。そう、今年過去最少だった原因は、自分の行いにあったのだ。
今はそのメールでさえも、連絡先リストのうち数人にしか私は送らない。友達や知り合いはいても、本当につながっていたい、と思える人はほんの一握りのようだ。それでも人数の問題ではない。自分にとって本当に大切な人とのつながりを、年始のごあいさつから大切にしていきたい。【日本女子大・鈴木彩恵子】