読見しました マッサージ

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 私が高校1年生の頃から通う美容院は、いつも肩や頭皮などをマッサージしてくれる。でもマッサージが痛くて受けるのが苦手な私には、正直言っておせっかいなサービスだった。肩をもまれるたびに苦痛の表情を浮かべ、ただひたすらその時間を耐えていた。

 しかし先日、目にかかる髪を切りに行った際に受けたマッサージは、まったくと言っていいほど痛みを感じなかった。知らないうちに凝り固まっていた肩がほぐされて、むしろ気持ちよいとすら感じた。

固さで思い出したのが、母の肩だ。私が小さい頃、母は私がプレゼントした肩もみ券を使って、肩もみを頼んでくることがよくあった。その母の肩はフランスパンのように固く、子どもの握力ではまったく歯が立たない。「どうしてこんなに固いの?」と聞くと、母はきまってこう言った。「今までの苦労の積み重ねが肩を固くするの」

 美容院で施術してもらった際に感じた気持ちよさは、日々の就職活動により肩に重圧がのしかかっていたからだろうか。ただの加齢によるものという気もするが、苦労しても努力の積み重ねが肩を固くすると考えると、いくらか肯定的にとらえることができた。

 もし将来自分の子どもが肩をもんでくれるようなことがあれば、自信をもって母のセリフが言えるような人生を送りたい。【国士舘大・太田響、イラストは成城大・新井江梨】

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