聞いてみました チャットGPT 学生の利用 大学の規制、不公平感も

聞いてみました
チャットGPTなど生成AIの利用について東京大が4月に発表した見解

 昨年11月に、自然な文章を生成する対話型の人工知能(AI)「チャットGPT」が公開されて以来、その利用が国内でも急拡大している。作者不詳のリポート類や作品などが氾濫する事態を恐れた各大学は今春以降、相次いでチャットGPTの利用について規制や注意喚起文書を発表した。では、大学生はどのようにチャットGPTに向き合い、大学の規制を受け止めているのだろうか。

 「キャンパる」編集部が実施したアンケートには大学生・大学院生計72人が回答した。まずチャットGPTの利用経験について尋ねたところ、利用経験が「ある」は35人、「ない」は37人だった。「ある」と答えた人に複数回答可で利用目的を尋ねると、「サービスを楽しむため」(20人)が最多で、「文書作成の助けとするため」(12人)、「課題リポート作成などで活用」(同)、「情報収集」(8人)が上位に挙がった。「就職活動(エントリーシート作成など)」(4人)、「話し相手」(5人)という回答もあった。

また、「ない」と答えた人に今後使用するかどうか尋ねたところ、「使用してみたい」と答えた人は5割超の20人に上り、全体的に利用に前向きな姿勢がうかがえた。

 次に大学から受けている規制について質問した。チャットGPTの利用について大学から何らかの規制を受けているという人は48人と、全体の6割超を占めた。規制の内容としては「課題への転用禁止」や「私的利用を除き原則利用禁止」が大半だった。

 規制の有無や内容が大学によって異なる点について尋ねたところ、受け止め方はさまざまだった。多かったのは「育成したい人材は大学によって異なるため問題ない」(1年理系)、「大学ごとに学力や方向性の違いがあるためやむを得ない」(1年文系)など、教育方針や特性に応じて規制の有無や内容が異なることを是認する意見だった。

 一方で、「制限が大学によって異なるのは不公平感があるので問題だ」(3年文系)と、規制内容のばらつきに違和感を唱える声もあった。また「自分の大学が利用規制を課している中、他大では使用が認められているのは不公平であると感じる」(1年文系)と、規制の統一化で公平性を確保すべきだという意見もあった。また「大学選びの参考材料になっていくのではないか」(1年文系)といった意見があった。

規制が大学当局から一方的に進められたことについては、「情報の信ぴょう性を考えるとやむをえない」(1年理系)、「利用拡大のスピードに対応するために一方的な規制は必然だった」(1年文系)など、肯定的な意見が多数を占めた。ただ「一度学生の意見を聞いてほしかった。デメリットの説明がほしい」(2年文系)と、大学との対話を求める声もあった。

 今後、大学は学生の多様な声に耳を傾け、より多くの人が納得できるルールづくりを模索すべきだと感じた。【上智大・清水春喜】

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