すたこら 地域の言語学ぶ意義

すた・こら

 大学の制度を使って、他大学で沖縄語を学んでいる。古い日本語を元にしているものが多いとされる言葉だが、本土生まれの私には、何を言っているかよく分からないほど外国語的に感じる。

 昨年度、所属大学でことばについての講義を受講した。日本の各地にはそれぞれ地域特有の文化があり、その文化に根ざした独特のことばがある。それなら、歴史的経緯から本土とは異なる独自の文化が発達した沖縄にはどんなことばがあるのか。そんな思いから、毎週1時間半の講義を受け始めた。

学んでいて面白いのは、いろいろなルーツの人と会話することだ。沖縄語の講義には、台湾や米国、ブラジルと国際色豊かな学生が集まる。それぞれの国の文化を沖縄語を通して教えてもらううちに、あることに気がついた。ことばは自らを伝える手段だ。同時に相手を知る手段でもある。誰も完璧に話せない言語だからこそ、話す方は一生懸命伝えようとするし、聞く方も誤解のないよう受け止めようとするのではないか。

 実は沖縄語の他に、ハワイ語も学んでいる。どちらも使いこなせる人は今や残り少ない、消滅の危機にある危機言語だ。正確な表現が分からないことも多く、いつか本当に消滅してしまう可能性もある。だからこそ学ぶ私たちは大事にことばを紡ぎ、伝えられる思いがあるのかもしれない、とふと思った。時に遠回しな言い方でないと伝わらないこれらの言語は、普段使うことばを見直すきっかけにもなっている。【東京女子大・津田萌子】

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