2019/04/02 すたこら

柔軟に挑戦を

 友達と遊んだ日に撮った写真を見返すのが好きだ。その枚数は加速度的に増えている。星を見に真夜中のドライブをしたり、アイドルのコンサートのために、日帰りで大阪へ行ったり。一枚一枚に当時の思い出が詰まっていて、そこに写された私は楽しそうに笑っている。
 学生の遊びは行き当たりばったりのものが多い。交通手段は夜行バスなど安さを一番に考えたものが主流で、未経験のことばかりだ。初めは提案されたどの企画も無謀に感じ、断ることが多かった。
 それでも、根気強く誘ってくれる友人たちがいた。遊びだけでなく、勉強につながることにも果敢に挑戦する。経験を吸収して自らの力にしていく姿がまぶしかった。それに比べて、先回りして不安がるだけの私。慎重すぎる性格に嫌気がさす。
 積極的になり、物事に対する視野を広げたい。憧れにも近いその思いは、だんだん大きくなっていった。そして2年生になる頃、これからは考えるだけでなく挑戦してみようと決めた。
 今日までを振り返ったとき、行かなければよかったと思ったことは一度もない。数を重ねるごとに凝り固まった思考は解けていき、柔軟になっていくのを感じた。ハプニングすらも楽しむ心の余裕もできた。友人たちのエネルギーには到底及ばないが、物事との向き合い方には変化が生まれたと思う。
 臆病だったせいで、いろんなチャンスを逃してきたのは過去の話。今はもう、自分次第でなんでもできるとわかっている。【早稲田大・廣川萌恵】

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