2019/09/10 仕事訪問(2)

新しい物を生む楽しみ

ゲーム開発会社プランナー・小島りささん

「自分が作ったものが世の中に出るって感動的じゃない?」

 小島さんはスマートフォンアプリの企画・開発・運営を行うジークレストに勤務している。同じサイバーエージェントグループの会社から転籍し、今年1月からジークレストに所属。新規事業開発室で新規コンテンツ開発に携わる。これまではウェブサイトやアプリのディレクター、エンタメからコスメなど、さまざまな情報を発信するウェブメディアの編集と運営、女性向けスマートフォンゲームのプランナーを経験してきた。

 コンテンツ業界は移り変わりが激しい。日々新作が世に出ていく分、消えていくものもある。多くの人に愛され続けるために、試行錯誤の毎日だ。

 このゲームをプレーしているのはどんな人なのだろう、何を求めているのだろう。どんなことをしたら喜んでくれるのだろう。常に意識して目の前のコンテンツに向き合う。楽しさを作り出すことは、必ずしも楽なことばかりではないのだ。

 だが意外にもその困難をマイナスに捉えることはあまりないそうだ。自分が作り出したものが発表され、返ってくる反応。世に出たときの喜びを一度味わったら、「たとえそこまでの過程が苦しくても頑張れる」。そう話す。

 それだけ愛情を注いだ分、自分が関わったゲーム作品やコンテンツから離れるときはいつもつらいという。「新しいことに挑戦できるチャンスでもある。けれど、この寂しさを乗り越えるのはいつも大変」だそうだ。数多くのものを世に送り出してきたからこそ、その思いを味わうことも多かったのだろう。

 人に伝えていく活動のきっかけは、学生時代にさかのぼる。大学3年生の春、何かを世の中に発信していきたいと思い、キャンパるの門をたたいた。初めての原稿は何度も何度も書き直したそうだ。しかしネタ出し(企画提案)から取材、原稿の執筆を通じて、自分で考えて最後までやり通す力がついたという。

 学生時代は日本文学を専攻していたが、文芸創作ゼミでより深く学びたいと大学院へ。学部時代に所属していたサークルのつながりから、ゲームのシナリオを書いた経験も。自分が生み出した物語をキャラクターが実際に語っていく場面を見たときには思わずおお、と声を上げたそうだ。これをきっかけにエンターテインメント業界に関心を持ち、今の仕事にもつながっている。

 学生の時に知った新しいことを始める素晴らしさ。その経験を経てメディアやゲーム、多様な分野で楽しさを伝えてきた。いつでも考えているのは提供するコンテンツの向こう側にいる人のこと。それは常に変わらないそうだ。

 「今までにないものを作っていきたい」。そう語る小島さんは、これからどんなものを私たちに見せてくれるだろうか。【学習院女子大・渡口茉弥】

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