読見しました 占いは未来を決める道標(新井)

読見しました

 卒業論文提出まで残り3カ月。夏休み中に論文の方向性を決めようと意気込んだ。しかし何日間図書館にこもっても全く案が思いつかず、結局焦りだけが残ってしまった。

 何かに思い悩んだ時、私が頼りにしているのが占いだ。将来に対し常に不安がある私にとって、占いは未来を決める一つの道標のような存在。占いにはまったのは、高校時代進路に迷っていた時だった。母から「知り合いの占師にどの職業があなたに向いているか相談したら?」と提案されたのがきっかけだ。現在所属するゼミも、占師の助言もあり入ることに決めた。

 ただ、占いは良いアドバイスだけをくれるわけではない。今年の春、今後の研究方針を決めるため教授の部屋を訪れた。しかし何十分話し合っても全く方向性は決まらない。すると教授は偶然にも、その場ですごろく占いをするよう勧めてきた。しかし私が出した目に顔をしかめ、「あなた今何をやってもうまくいきませんよ」とつぶやいた。その後、研究方針について再び助言をもらったが、占い結果が気になり何も頭に入らずじまいだった。

 さて、現在の最大の悩みは卒業論文の方向性だ。いつ決まるのか。占いで目安をつかみたい部分もある。しかし「すぐには決まらないでしょう」と出たらどうしよう。占いをすべきか否か、私の腹は今も固まっていない。【成城大・新井江梨、イラストも】

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