立教大学池袋キャンパス(東京都豊島区)の正門にある2本のヒマラヤスギに、赤、オレンジ、緑など、温かみのある可愛らしい電飾がキラキラ輝いている。1949(昭和24)年ごろ始まったといわれる、伝統のクリスマスイルミネーションだ。
20年ごろに植樹され、31メートルの高さに育った2本のヒマラヤスギには今年、合わせて1100個の電球がともされている。一つ一つの電球は大きく、色もうっとりするほど鮮やかだ。一番上で輝く星も可愛らしい。その温かな美しさに、道行く人も思わず足を止めて見入ってしまう。
学内にはクリスマス実行委員会があり、毎年春から、クリスマスに向けてさまざまなプログラムを準備している。しかし、今年は新型コロナウイルスの影響で、点灯式やクリスマスプログラムはすべて無観客開催。そこでイベントの模様は、ユーチューブで録画配信することにした。「コロナによって変化した生活様式の中にも変わらないものはある。不安を抱える人の心を照らせたら」と委員長の文学部3年、玉置晴菜さん(22)は話す。
実行委員は対面で話し合いができない中でも、例年通りにプログラムを準備。現在ユーチューブでは、11月27日に行われた点灯式の動画を配信している。実際に動画を見た学生からは「点灯する瞬間はとてもきれいで、またハンドベルの音楽などがクリスマスらしくて落ち着いた気分になれた」という声が聞かれた。
今月23日は、聖歌隊が街を練り歩くキャロリングの動画が配信される予定だ。今年はイルミネーションを見るために構内に入ることはできない。しかし、外からも見られるので、近くを訪れた方は、密に気を付けて見てみてはいかがだろうか。【日本女子大・鈴木彩恵子、写真は立教大・明石理英子】