聞いてみました 在学中に出産、どう思う? 否定派が半数超 「両立困難」

聞いてみました

在学中に子どもを産み育てることについて今の学生はどう考えているのか。オンラインでアンケートを実施し、その意向を探った。

 今年10月に実施したアンケートでは首都圏を中心とした大学生、大学院生、短大生合計196人から回答を得た。性別では女性が138人と約7割を占めた。

学生ながら出産・子育てをすることについてどう思うかを尋ねたところ「あまりよくない・よくない」と否定的な印象を抱く人が103人と半数を超えた。一方、「よい・どちらかといえばよい」と答えた人は39人、「どちらともいえない・その他」が54人だった。

 否定的な回答をした103人に複数回答可で理由を尋ねたところ、「大学との両立が難しいから」が91人で最多。続いて「望まない・予定外の妊娠が多いと思うから」が51人だった。

 一方で、肯定的な回答をした39人に理由を尋ねると、「個人の自由だから」など、それぞれの選択を尊重するものが多かった。

 学生出産について「情報環境の中でネガティブな意見に触れたことがあるか」という問いには、6割近い112人が「ある」と答えた。実例を尋ねたところ、多くが予定外の妊娠であることを前提とした「計画性がない」「ふしだらだ」「無責任」などの非難だった。

続いて「自分の子どもができたことが分かった場合、学生でも出産するか」という質問には「そうしたい」が57人、「そうしたくない」が107人だった。不安要素としては、出産に積極的・消極的どちらの場合でも「大学との両立(計138人)」「金銭面の不安(計137人)」が圧倒的に多かった。

 学生出産は、子育てによるキャリアの断絶を避ける代替案になるだろうか。「子育てで仕事を休みたくない場合、学生のうちに出産・子育てをする選択肢もあるがどうか」と尋ねたところ、「そうしたい・選択肢に入る」が13人だったのに対し「そうしたくない・選択肢に入らない」が141人で約7割を占めた。

「支援により学業面や金銭面での不安がなければ、学生出産をライフプランに入れていたか」という質問には、26人が「そうしたと思う」と答えた。具体的にほしい支援策を尋ねたところ、金銭的支援という回答が多数見られた。また「子どもを安心して預けられる環境整備」「休学を無償化する・取りやすくする」などの意見も複数あった。

 一方で、支援があったとしても学生出産をライフプランに入れない意向の学生は110人いた。理由を尋ねると「子どもがいる状態で就職することへの不安」が最も多く58人、続いて「ロールモデル(手本になる存在の人)がいないから」が36人だった。

 学生生活と出産・育児を両立させているロールモデルは、今の学生にとって身近とは言えない。学生出産が一つの選択肢となるには、さまざまな障害を取り除くだけでなく、実例が増えることが必要なのかもしれない。【上智大・石脇珠己、佐藤香奈】

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