私の身長は175センチ。中学生の時にバレーボールを始めたからか、両親も妹もそんなに背は高くないのに、私だけこんなに伸びてしまった。
初めて会った人には「でかい」「大きい」と言われる。今はさすがに慣れたが、中高生の時はちょっとした一言にいちいち傷ついていた。また、身長が高いとどの服を着ても似合うとか言われるのだが、それはない。長さを合わせると横がぶかぶかというケースが多い。それにハイヒールが履けない。小柄な女性を見ると、どうしても可愛らしくてうらやましいと思ってしまっていた。
だが先日、いつまでもそんな無い物ねだりをしていてはいけないと思える出来事があった。街を歩いていて、私ほどの身長の高い女性に目を奪われたのだ。その女性は長い脚が映えるようなショートパンツをはき、ハイヒールでさっそうと歩いていた。自分に自信を持っているのが分かる。本当にかっこいいと思った。それに比べて私は、とにかくヒールのない靴を履き、極力高身長に見えないように猫背で歩いている。自分に自信を持てるようになればあんなふうに歩けるだろうか。私もそうなりたいと思った。
身長で悩むことはこれからもたくさんあるだろう。でも一度きりの人生だ。いきなりあの女性のように堂々とできなくても、まずは背筋を伸ばして歩くように意識しよう。そして、少しずつこの身長を自分の個性だと受け入れて、いつも自然体で、ポジティブでいたいと思っている。【明治大・奥津瑞季】