学食めぐり:昭和女子大学「世界食堂」プロジェクト

文化交流の懸け橋に

 来年で創立100周年を迎える昭和女子大学(東京都世田谷区)には、記念事業の一環として有志の学生たちが学食のメニューを考案する「世界食堂」プロジェクトが存在する。

 今夏、同大の敷地内に、米国のテンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)が移転。これを機に、「食」を通じて学生同士の交流を促し、文化交流の懸け橋となることを目的として、同プロジェクトが発足した。

 12月の限定メニューは、米国の郷土料理を再現した「クラブケーキ風ランチ」(410円)。カニをパン粉や小麦粉で揚げたサクサクのクラブケーキや、濃厚なトマトスープ、ふわふわのパンが並ぶ。

 メニューやレシピは、プロジェクトメンバーがTUJの学生と協力して考案する。健康に配慮し、ソースの種類を変えたり、できる限りお手ごろな値段で提供するために工夫を凝らしたりと、栄養価も満足度も高いメニューとなっている。

 「日本では珍しい米国の郷土料理は、ここでしか食べられない!」とメニューを考案した一人、倉田幸奈さん(昭和女子大生活科学部3年)も太鼓判を押す。彼女たちの創意工夫と、こだわりがたっぷりつまった「世界食堂」メニューは、在学生からも評判だ。月替わりのメニューを毎月楽しみにしている学生もいるという。

 来年1月からは、アジアをテーマにしたメニューが提供される。より良いメニューを学生たちに届けるため、メンバーは熱心に議論を重ねている。【上智大・太田満菜、写真は東洋大・佐藤太一】

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