2019/09/24 読見

読見しました。:お墓のうわさ

 私が通う大学の敷地内、講堂から少し離れたところに、ひっそりとたたずむ石碑がある。大学の創設者が葬られているお墓だ。大学内に墓地があるのは珍しく、特例として認められているらしい。そのお墓には代々語り継がれる、あるうわさがあった。

 それは「お参りをした人は恋人に恵まれず、結婚できない」というもの。一説には、3度お参りをすると、その「呪い」は解かれるとも言われている。

 笑い話に過ぎないが、なぜそんなうわさが生まれたのか。創設者の生涯を知るとなんとなく納得がいく。彼女は幼い頃から英語に親しみ、わずか6歳で渡米。帰国後は生涯を女子教育にささげた。

 彼女のおかげで今の私たちの恵まれた学生生活があるといっても過言ではない。そして彼女は、不自由な結婚生活よりも、自由な独身の道を選んだという。

 私はまだ、そのお墓を一度も訪れたことがない。そんな恐ろしいうわさを聞いて、誰が好んで行くのだろう。だがいっそのこと、お参りをして、「呪い」のせいだとしてしまおうか。【津田塾大・畠山恵利佳、イラストも】

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