読見しました ありがとう星人

読見しました

<読見(どくみ)しました>

 「すみません」「申し訳ないです」。私の常とう句だ。幼い頃から、何かあると考える間もなく出てくる言葉。本当に悪いことをしたと思う時だけでなく、気まずさを解消したくてつい、この言葉に逃げる自分に内心ずっと嫌気がさしていた。

 頭では分かっていても、なかなか直せない。友達と遊んでいても、予想外のことが起きると「ごめん、私の調べ不足だったね」ととっさに言ってしまう。アルバイト先のアパレル店でも注意されてしまった。指摘を受け続け、接客では過度に謝ることはなくなったが、スタッフ同士のコミュニケーションでは依然として謝るばかりだった。

 どうして私は謝っているのか。自分でもよく分からなくなっていた。謝ってばかりいたら、昨年、ある人に「すみません星人」と名付けられた。不名誉極まりない。だが、はっとした。心のこもらない言葉を乱用している姿は、そう見られても仕方がないのだと。

 「『すみません星人』じゃなくて『ありがとう星人』になりなよ」。取りなすように友人に言われた一言で、今後は感謝の言葉をたくさん口にしたいと思った。謝って、ごまかしてばかりだった今までの人生。気まずい状況に置かれても、ちゃんと問題に向き合おう。「すみません星人」の名付け親にその姿を見せ、いつか「成長したね」と言われたい。【専修大・左近美穂】

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