すたこら:「学ぶ手段の多様化を」

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、大学の講義がオンラインで行われる。今まで経験したことがない取り組みに戸惑う一方で、これを機に学校改革をしてほしいと思う。

 元来、学校が苦手だ。人間関係のトラブルが多いから。全員が仲良くできるわけではなく、当然いじめもあった。中高時代、勇気を出して先生に相談するも何も解決できずじまい。いじめられた人が転校するところを何度か見かけた。

 授業のスタイルにも疑問を持っている。基本的に小学校から高校まで、学年ごとに授業を進めていく。それも、勉強ができない人に合わせてひたすら聞く一方通行形式だ。自分の意見を言う機会なんてほとんどない。半面、優秀な人が先生に指摘すると生意気だと評価される。協調性が大事、当時はこれが仕方ないことだと思っていた。やめたくても、通学しない選択肢がなかったから。将来の就職、年収に影響すると自分に言い聞かせ、学歴を得るための辛抱だと耐えていた。

 ところが最近は、自分よりうんと年下の子供でも、学歴とは無関係に自身を発信し仕事を得て、お金を稼いでいる。また、語学や受験科目を動画で学ぶなど自分にあったやり方で知識を習得する機会も増えた。学校が全く不要だとは思わない。が、多様化している学ぶ手段を自由に選択できたら、もっと効率よく学習できるのではないか。時代は令和。いつまでも昔ながらの形式を守る必要があるのか。パソコンを目前にして、日々疑問に思っている。【大妻女子大・中嶋美月】

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