2019/10/01 なにコレ!?

Waseda Music Records(ワセレコ) 学生アーティストを発掘

 「早稲田の音楽シーンをアツくする」。こんなスローガンを掲げ、早稲田大発のアーティストを広めるべく活動する「WasedaMusicRecords」(通称ワセレコ)。新しい試みである「学生注目! ワセダミュージックオーディション」を主催した、音楽レーベルサークルの挑戦を取材した。

 「『学生アーティストを売り出すには』という点から考えている学生サークルは珍しいと思う」と言うのは、ワセレコ代表の山口紗季さん(早稲田大3年)。2012年に発足した比較的新しいサークルで、現在約20人が所属している。

 主な活動は三つ。一つ目は、早稲田大の学生アーティストを中心に集めたライブイベントの企画。二つ目はフリーペーパーや公式サイトによる音楽情報の発信。三つ目に、年に1度、現役早稲田大生ミュージシャンたちの代表的な楽曲を集めたCDの作製も手がけてきた。

 しかし今年に入って、「学生アーティストを売り出すため」の音楽レーベルとしての役割を再考した。特に問題として挙がったのは、CD売り上げの低迷だ。ネットの発達でCDそのものの売れ行きが伸び悩んでいる時代。「ワセレコのCDなら買いたい」と言ってもらえる、存在感のあるレーベルになることが必要だと考えた。

 まずは、今まで以上に幅広くアーティストを発掘すること。そして彼らとレーベルの間に確かな信頼関係を築いていくこと。その二つの思いが、オーディション開催というアイデアにつながった。「今まで発掘できなかったジャンルにも出合えたのがうれしかったですね」とオーディション企画の責任者、神崎あゆみさん(同大3年)は言う。

 参加条件は、メンバーに早稲田大の現役生、もしくは15年以降の卒業生を1人以上含んでいること。インディーズ及び新人アーティストの音楽活動支援プロジェクトEggsの協力も仰ぎ、23組が集まった。そこから第1次の音源審査、第2次のリスナー投票を勝ち抜いた6組が9月12日、渋谷のライブハウスに集結。最終のライブ審査で、それぞれの音楽を披露した。

 ギターロックからヒップホップ、電子サウンドが特徴的な音楽まで、多種多様な楽曲に、記者も思わず聴き入ってしまう。ワセレコのメンバーも、「疾走感に圧倒されました」などと、興奮まじりにステージを見守った。

 見事グランプリに選ばれたのは、力強い歌声と叙情的な歌詞で魅了したシンガー・ソングライターの石川颯人さん(同大3年)、心にしみるピアノロックバンドの「chelovek.」、なじみやすいヒップホップを披露した「TENT  TOKYO」の3組。惜しくも選ばれなかったが、初めて対外的に楽曲を披露したという女子2人組の「nemuigirl」の一人、河村知那さん(同大2年)は、「思った以上に反響をもらえたのが本当にうれしかった」と喜んだ。

 グランプリの3組には、新曲のリリース権が与えられる。これはワセレコとしても、初めて音楽プロデュースに関わる経験だ。今回のリリースを機に、「将来的には専属アーティストを作るのが夢」と神崎さん。学生アーティストとともに作品を作り上げていく未来を見据えている。

 今月18日には、早稲田大生とプロのミュージシャンたちが共演するライブイベント、「WASEDA  ARTSHOWCASE」も控える。代表の山口さんは「同じ大学の教室にいるほど身近なのに、ステージに立つとプロと遜色ないほどかっこいいんですよ」と学生アーティストの魅力を語る。彼らの実力を知るワセレコの、レーベルとしての挑戦は始まったばかりだ。【上智大・川畑響子、写真は早稲田大・廣川萌恵】

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